TVE Internationalとは

地球環境問題をテレビで啓蒙する唯一のNGO

TVE(Television Trust for the Environment)は1984年イギリスに設立されたNGOです。当時はまだ国際的にも地球環境問題という認識は乏しいものでしたが、UNEP,IUCN,WWFなどの活動によって地球温暖化の危険、資源の枯渇や特に途上国における森林開発、野生動植物の減少など深刻な自然破壊の現実が指摘されるようになった時期で、TVEは一般市民の啓蒙が必須であるという観点から、テレビ放送を通じての環境教育を目的にUNEP,WWFと英国の映像制作プロダクション、セントラルTVの出捐によって設立されました。創立の中心人物はBBCからUNEPに出向していたロバート・ラムです。テレビ番組の制作、配給を行うNGOはTVEの他にはありません。

番組が国際政治に影響を与えた

 TVEはまず、BBCとの密接な協力で地球環境に関する優れたドキュメンタリー番組の制作に力を入れ、BBCさらに米国、カナダなどとの共同制作により国際的にテレビの電波に乗せました。この中にはエチオピアの飢饉を報道して国際エミー賞を受賞したSeed of Hope やオゾン層の破壊を警告し、のちにモントリオール議定書のきっかけとなったHole in the Sky など、国際社会に大きなインパクトを与え1998年以後の地球環境への関心を呼び起こした作品が多数あります。

日本のパートナーを設立

 TVEは日本でもそれらの作品を紹介してほしいとNHKにも呼びかけ協力を要請していたが当時は実現に至らず、1995年に至って環境庁の協力で(財)地球・人間環境フォーラム(理事長、岡崎洋)の中にプロジェクト・グループがつくられました。これがTVEジャパン設立の経緯です。TVEジャパンはその後、地球・人間環境フォーラムから独立した任意団体となりました。英国のTVEインターナショナルとの組織的な関係はなく、共通の目的に向って独自に協力活動を行なっています。

途上国に番組無償供与

 TVEはその後、番組制作に加え1989年から環境教育用の番組カタログを発行し、途上国を対象に番組供給を開始しました。これは、テレビ放送に限らず学校、公共機関などでの教育目的での上映を含むもので、約400本の番組について途上国での使用権をクリアーし、無償供与することとしました。このためTVEは90年代に入ってUNEP,UNDP,ユネスコなど国連機関、EU、ヨーロッパ各国の海外援助機関と交渉し、著作権クリアーのための公的資金調達を進めました。途上国のテレビは娯楽に偏っているうえ、テレビ番組の制作には多額の費用がかかるため途上国ではこのような教育番組をつくることができません。この支援事業はそうした実情をふまえてものです。

世界の途上国NGOのネットワーク

 さらにTVEは、全世界の国の適切なNGOを選んでビデオリソースセンター(VRC)という名称のネットワークを形成に努力を傾注しました。現在、アジア、アフリカ、中南米39か国に44のVRCがあるが、これらはWWFなどの環境NGOまたは環境教育に熱心なプロダクションで、提供される番組の受け入れとテレビ局への売り込み、教育機関への配給、草の根の上映活動などを行なって大きな成果をあげています。

BBCワールドの定時番組を制作

TVEは1997年からBBCの衛星放送で毎週、世界の環境問題、開発問題をとりあげる30分の番組 Earth Reportの制作を始めました。 この番組は現在も続いています。このほかにも、途上国の開発、都市問題、人権問題などの現実を描いたドキュメンタリー・シリーズ Life も制作、BBCワールドで放送しており、国際放送の主力番組を供給するメジャーなNGOとして知名度をあげました。



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