農薬 その光と影

2007/30min/Japan
制作:TVEジャパン
プロデューサー:小泉修吉/水野憲一
ディレクター:河合樹香
この番組は地球環境基金の助成により制作されました

戦後の科学技術の発達と共に、農業の分野でも化学肥料や農薬が多用されるようになり、同時に農薬による水質や大気の汚染が顕わになった。かつて農村地帯で保たれていた多様な生態系は崩れ、農家の健康への影響も起こり始めた。さらに作物の残留農薬の問題も浮上する。

レーチェル カ−ソン が「沈黙の春」で農薬の無差別散布を批判したことをはじめとし、やがて消費者や農家の意識はより生産者の顔が見える産直や提携、そして有機農法、減農薬へと転換するようになる。また、安心できる食品を求める消費者の声におされ、農薬会社や農協も安全で環境に配慮した農薬の普及促進をするようになった。更に行政は厳しい残留農薬基準の設定や他の様々な規制を強化し、現在に至る。

大量に使用される農薬一方アジア諸国では、今まさに日本で30年前に登録が失効している毒性の高い農薬が使用されたり、情報の欠落による農薬事故や中毒が後を絶たない。また、多数の農民が「農薬なしには野菜が高く売れない、そのため体への悪影響を知りつつも使用せざるを得ない」という悩みを抱えているのが現状だ。

この作品はこれまで日本が経験してきた農薬の苦い歴史とそれを長い間かけてどのように克服してきたのかを描き、アジア諸国の抱える農薬問題の解決への糸口になることを目的とする。